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インタラクティブ・サイエンス・コラム・メイル
1997/09/20号 (不定期刊)
本日のお題:地球上でもっとも典型的な生物とは?II
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さて、前回の続きだ。種類数から考えると、カブト虫が代表選手ってことだった。まあ、必ずしも悪くは無いけど、やっぱり地球の代表選手としてはイマイチだよね?じゃあ、代わりに、個体数が多いってことで選んだらどうだろう?人間は50億人もいるんだから、代表になるかもしれない。意図的に代表にするんじゃなければまあ、いいよね?
ここで、単なる個体数、とかいうとアリみたいな小さな生物が得しちゃうから「総体重」で行こう。アリと人間を比べる時は人間一人に対してその体重と同じだけのアリを集めて来て一人分(一匹分?)と数えることにしよう。どうなるだろう?
非常に残念ながら、そうやっても人間はアリにさえどうも勝てないらしい。なにしろ、アリと来たら、世界中の昆虫を全部集めて来て総重量を計ったとしてその殆どがアリの仲間だっていうほど数が多い。いくら人間だって、この世の昆虫を全部集めたより体重が重くないだろうから、残念ながら人間よりアリの方が代表選手の可能性は高そうだ。
いずれにせよ、こうやって見て来ると、僕らに馴染みのある、動物、植物は地球の代表にはなれそうもないってことがわかるだろう。トラやライオンが代表だっていうならまだ我慢できるけど、アリやカブト虫じゃ、なっとく出来ない。
しかし、これはどうしようも無いんだ。人間は50億以上もいるけど、これは例外中の例外。人間並かそれより大きい動物ってのは普通、数がとっても少ない。例えば、トラは世界中に何頭くらいいると思う?人間よりは随分少なそうだから、一億頭くらい?いや、まだまだ。じゃあ、思い切って減らして東京の人口くらいで一千万頭?いやいや、どうして。じゃあ、もう、本当にもっともっと減らして10万頭くらい?悪くない。でも10倍くらい間違っている。なんとたった6000頭くらいしかいないと思われてるんだ。驚いた?
なにせ、何かにつけてこの調子だから、決して僕らに馴染みのある生物は代表になれないだろう。それでも、アリやカブト虫ならまだ、見た事もあるから我慢もできる。でも、本当は僕らが見た事も聞いた事も無い様な動物が地球の代表選手になるかも知れない。そういう話を次回はしよう。では、また。
....そうそう、アリ達の姿を見たければ、このホームページを見よう。地球の代表選手としてエイリアンが採用するかも知れないんだからよく顔を覚えておいた方がいい。
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○インタラクティブ・サイエンス・コラム・メイル1997/09/20
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